strategy

空間組成に於ける理論とその手法、戦略・ストラテジー

情報化という物理に制限されないスピード感の中で、概略として、商環境の在り方は様々なかたちで表面的なものへと移行しつつあります。
消費されることを前提とし形骸的に用意された空間は、やがて持つべき湿度までも手離し流れる無数で無形の情報と同化してしまう気がしてなりません。
街にひしめき合う個性的な空間、次々と主張してくる艶麗な装飾。
その多くには驚きや楽しさがあり、しかし同時にどこか無表情な印象とともに過ぎ去ってゆくのです。

H'n xing co. では「意味性」という言葉を頻繁に使います。
何かしらの判断・決議に至る起因となる事由やその関連性、或いはある結果・状態から推察される要因、その要因の濃淡を示すものとして用います。
少しニュアンスが異なりますがストーリー性と置き換えることも出来ると思います。

カスタマーとの出会いを瞬間的な点として終わらせないためには、その出会いの空間に意味性を伴うことが重要ではないでしょうか。
それが表装として形成されたものであっても、意味性が存在することで空間は人を受け入れる器として成立し、人が居ることで時間の中に実在するアクティビティな「場」へと進展する。
意味性の存在が場に必然性をもたらし過去を補いながら、人々の意識・認識という存在としての実証を収得するのです。

chronogram zoning ー そこにしかない“ 旬感 ”。

その時間をよりシャープでディープな記憶へと昂上するため。
多様化の中に埋もれてしまう個性と可能性から離れ「場」に空気の流れが出現するとき、人と人との間にダイナミズムが生まれ写真には遺すことの出来ない本質が宿る。
空間創りを一時的な装置化として為すことではなく、有機的変化の望める連続した場の集合として具現すること。
これが H'n xing co. が志向する至上理念です。