strategy

空間組成に於ける理論とその手法、戦略・ストラテジー

コンセプトやテーマをキーワードとして標榜し、それを軸にオーナーの求めるイメージ・アイデンティティを包括的・直感的に表現する。
そして対象のスペースに潜在するポテンシャルを読み解き意図する効果を精確に構成し、意向性の周密なプランニングを遂行する。
これは空間デザインに於けるひとつのタクティクスであり、前章で唱えたとおり H'n xing co. の考えるベースメントでもあります。
しかしこれは私たちデザイナー・クリエイターが「依頼主=皆様・クライアント」に対して行うプレゼンテーションの一方針であり、「皆様から見た顧客=消費者・カスタマー」へのアプローチを直線的に見据えたものであるとは限りません。

消費者にとって幾多の商品・サービスを瞬時に比較・検討できる今日、品質や価格の優位性といった根源的要因のみでその購買活動を集束することは、少なからず楽観的なものとなりつつあります。
より意欲的なストラテジーとして、様々なツールや広告媒体で展開したパブリシティを具体性のあるものとして集約し、消費者の期待を充たすリアルな体験自体をプロデュースすることが必要です。
ブランド・ブランド展開といったものをこの一連のフローとしてプロットしたとき、ショップやストアといった空間はブランドを象徴するステージであり、消費者の感性にその展望を最もシンプルに訴求出来る場となります。
もはや「ブランド」とは大手企業やチェーンストアの為だけの特別な定義・価値観ではありません。
溢れる情報供給は発信者の別に関わりなく入り乱れ、その中で消費者がフォーカスするのはその向こうに視えてくる人格・パーソナリティなのです。

branding unitedly ー “ 空感 ”をブランディングする。

ブランドの纏うべき空気感を目に観える、肌に感じられるパーソナリティとして空間に表現すること。
H'n xing co. は皆様とカスタマーとのコミュニケーションシーンという端的な空間を、ブランドネットワーク上のストラクチャーとしてどの様に在るべきかを考えます。
ターゲット・マーケット動向やネットワーク内での相関性といったマトリクスの客観的評価、競合とのコントラストの明確化、コンテンツレジストレーションの適正化等といったアレンジメントの策定。
感覚・印象というファジィなパラメータ内に、ブランドパーソナリティという具体性の発祥を促します。